環境コラム☆辻理事長@藤前干潟を守る会による環境へのメッセージ
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いのち

「いのちの声」を聴こう            辻 淳夫

 生物多様性COP一〇のナゴヤ開催が決まって二週間後、二年間の初仕事に来日されたジョグラフ事務局長は、まず地域NGOとの意見交換を望まれた。
「生物多様性」を分かりやすく伝えるには?の質問に、
「ライフ(いのち)です、生物多様性のないところ、森や湿地、水や食料のないところにいのちはない」と即答。加えて「人々に分ってもらうのに、科学的な言葉だけでは足りません。シンプルな言葉で心に訴え、共感し、ともに行動してもらうのに、NGOの働きかけが重要です。」といわれた。

 専門家には必要でも、絶滅危惧種の話は、持続性の危機を伝える代わりに、生物多様性を「希少生物を守るための」と、誤ったイメージを与えたようだ。遺伝子組み換え作物の安全保障、利益の公平な配分、バイオ燃料と、グローバル経済や南北問題の議論が集中したCOP9・ボン会議で、課題の広さと重さに気づいたのは、誘致した方々のみならず、NGOの私たちもだった。

私たちがよく「分かる」のは、体験や実感がともなった、事実だろう。
身の回りにいた生き物が消えたり、普通に食べていた食材の変化から分かると思っていたが、世界から食料を集め、「飽食」を原体験としてもつ現世代に、そうした変化を感じられるはずもない。

思えば、生物多様性会議の開催は、そんな私たちに、地球の暮らし方全体を再考する天与の機会を与えてくれるのではないか?生きものたちと人々の声を聴き、世界の南北問題を、伊勢湾流域の課題と重ね合わせ、第一次産業の復権と都市の自律をつなぎ合わせる方策を見つけられるかもしれない。
藤前で育てた感性「センス・オブ・ワンダー」を生かして、素敵な生き方を見つけ出す、「センス・オブ・ライフ」も育てたいと、今思いはじめている。                           
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